W杯、ベルギー対日本が終わり、日本の敗退が決まりました。
試合後、西野監督はこのようにコメントをしていました。
「W杯の怖いところでしょうか。(相手を)追い詰めたが、何が足りないんでしょうね。オフェンシブには戦えていた。守備的なやり方もできたかもしれないが、3点目を取れるチャンスもあった。本気のベルギーがそこにありました。(さらに勝ち進むために足りないものは)すべてだと思うが、わずかだと思う」
FIFAランク3位の相手に2-0と追い詰めながらも、逆転された要因はどこにあるのでしょうか。
「足りなかったもの」
サッカーの世界では、俗に「勝者のメンタリティ」と言われています。
近年、欧州サッカーでは、もともと中規模だったクラブが買収され、資金力が潤沢になり最高の選手を寄せ集めています。
しかし、最高の選手を集めたとしても、欧州最高峰のチャンピオンズリーグのタイトルを取ることができていません。
そのチャンピオンズリーグで史上初の3連覇を果たしたのが、レアルマドリードです。
もちろん、レアルマドリードにも資金は多くありますが、他のクラブと何が違っていたのでしょうか。
日本にも、「勝者のメンタリティ」をもつクラブがあります。
W杯メンバーにも鹿島出身の大迫選手や柴崎選手らが活躍していました。
「勝者のメンタリティ」とは一体何なのか。
数年前まで鹿島に在籍していた、岩政選手の著書からヒントを探ることができます。
勝負どころと呼ばれる試合で勝負を分けるのはいつも隙です。
その隙は、そのときに突然顔を覗かせるものではなく、
自分たちの日常に落ちている隙です。
サッカーは得点が生まれにくいスポーツです。
どのように得点しているのかを統計的に見てみると、きちんと崩して得点するのは15%にしか及びません。
あとはセットプレーやカウンターなど、ミスを起点として得点が生まれています。
ミス、つまり隙はどのようにしてうまれるのでしょうか。
岩政選手の言葉にもありますが、隙は日常に落ちています。
勝負を決するのは「その時」ではなく、「日常」にあり、それが勝者のメンタリティと呼ばれるものだと思います。
最後は岩政選手の言葉で締めくくらせていただきます。
「勝負の神様は細部に宿る」
よく聞きます。間違いありません。併せて僕は、
「勝負の神様は日常に在る」
と断言できます。